議会だより

1月20日、横浜市の送迎保育ステーション事業を視察 竹之内則夫

事業概要

駅に近い保育ステーションで朝晩一時預かり、日中を過ごす周辺の保育園への送迎を行う事業。
対象年齢 3~5歳児
利用可能日時 月~金、7時~21時
送迎料 100円/回

事業立ち上げの経緯

自宅と保育所が離れている、保育所の開所時間が保護者のニーズに合わない、兄弟別々なら空いている園がある等の理由で、保育所の利用が困難になっている保護者の利便性を高め、待機児童の解消を目指すとともに、多様化するニーズに対応することを目的に事業を開始。

ステーションの確保

事業開始以来5つのステーションを設置しているが、いずれも乳児保育所(0~2)への委託を想定(前提に)した事業であり、0~2歳児の3歳児以降の継続性を考慮。

事業開始後の評価と課題

24年度は市内5カ所で事業を実施したが、利用者が少ないため、24年度で2カ所は事業を廃止、27年度でもう2カ所も廃止予定
。 市全体で保育所の新規整備を進めていることから、保護者自身が送迎可能な保育所へ入所できる場合が多くなってきたという背景があると思われる。
また、保護者が週1回送迎先である園に通わなければいけないというルールの負担感も影響しているようだ。

所感

流山市のように乗降客数の多い駅で成功を収めている例や、埼玉県各市が1歳から利用できる点、あるいは昨年から東京都が事業を始めたことなどを考慮すると、事業が成功する可能性は持っており(現に、横浜市でも1カ所は成功している)、岡山市に合った設計をしていけばニーズはあると思われる。

以上


1月20日 竹之内則夫

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9月15日(火) 本会議 個人質問 中原淑子

平成28年度の予算編成に反映できるよう、現在までの事業を振り返る時期となりました。9月議会では大森市長就任2年間の岡山市の変化を評価し、新たな総合計画の策定に、市民の意見を反映できる仕組みになっているのかをお聞きしました。また女性政策の最前線である「さんかく岡山」の相談事業などについて質問しました。以下主な内容をお伝えします。

■市長就任2年間の市政運営と成果について

記者会見を月2回に増やすなど、政策の形成過程も含めて情報発信してきた。路面電車の駅乗り入れの検討を開始、こども医療費補助の拡充、女性の活躍推進も図り、まちづくりに対する前向きな変化を感じられるようになったのではないか。

■新たな総合計画策定について

コンパクト化とネットワーク化について

まちづくりの方向性の一つと考えている。都心部は賑わいや活発な経済活動により、全体の発展をけん引する。周辺地域は必要な生活機能を確保し、自然や歴史を生かし都心部と公共交通で結ぶことによって、全体として調和のとれた活力あるまちづくりを進める。周辺地域とは鉄道の駅などで、ある程度人口集積した地域、日常の買い物や医療などの機能が充足できるように考えている。

5回のワークショップを計画に反映させるには

市民目線で考えたまちづくりの方向性や重要な視点を把握し総合計画の策定に生かすため、5回実施したワークショップ(その内、1回は若者対象)。概要を基本政策審議会(市長が委嘱した委員15名で構成)に報告し、庁内でも情報共有し、施策を検討する際の参考として活用していきたい。

■男女共同参画社会を実現するために

「女性が輝く」とはどういう意味か

岡山市は平成26年4月から、男女共同参画課を女性が輝くまちづくり推進課に名称を変更した。女性が輝くとは、固定的な役割分担の解消や性別に基づいて起こる人権侵害の禁止など、従来の政策を継承しさらに一歩踏み出し、女性の力が最大限に発揮されるよう、男女ともに暮らしやすい社会の実現をめざすもの。

DV被害者への支援について

DV被害者自立支援事業は、昨年度から被害からの立ち直りの講座として実施しているが、今後もNPOを含めた民間事業者などと連携を図りながら、継続して実施していく。

「さんかく岡山」の現場の声から施策に反映を

男女共同参画社会の実現に向けて、事業等についてさんかく岡山の職員と定期的に連絡・調整を行い、本庁の女性が輝くまちづくり推進課と必要に応じて協議を行っている。相談センターではケース会議の回数を増やすなどスキルアップに努めている。

《質問を終えて》

☆新総合計画は平成27年度に長期構想、平成28年度に中期計画を策定する予定です。この計画に市民の声を反映させる仕組みが必要です。☆「女性が輝く」の意味は、支援が必要な女性に情報や施策が届くように、女性政策が後退しているのではとの指摘を受けて質問しました。納税者の市民が主役になる岡山市の市政運営について、これからも求めてまいります。


9月15日(火) 中原淑子

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9月11日(金) 本会議 個人質問 磯野昌郎

■おもてなしの顔づくりとまちづくり

1日約12万人が乗降するJR岡山駅を核にしたまちづくりについては、私たち市議団の未来創生プランで、市外から訪れる方々への案内や中心市街地への導線等を重要政策に位置付けています。

質問と答弁の要旨

今議会でも、路面電車を駅に乗り入れるか、デッキでつなぐかが議論となっていますが、乗り場をはじめとする観光客への案内について大森市長は、「非常に重要なこと」、「案内情報の充実に取り組んでいきたい」と答弁。また、「10年後の岡山市の玄関にふさわしいレイアウト」を求めたところ、「政令指定都市にふさわしい景観というのも、ひとつの要素にいれていかなければならないと思う。どういう景観が望ましいのかそれらについては真剣に考えていかなければならない問題だと思う」と、応じられました。

■空き家対策について

まず、「岡山市空き家等の適正管理の促進に関する条例」について、都市整備局長は「社会問題化している空き家対策について、岡山市の取り組む姿勢、方向性を明確に示すとともに、法を円滑かつ公平に運用し、効果的な空き家対策を推進するため」と、制定の意義を答弁。続いて、条例が施行されるまでの対応については、「通報を受けた老朽危険空き家の状況確認と所有者情報等を調査し、適切な維持管理、安全対策等を実施するよう、関係部局と連携しながら行政指導を行う」と、切れ目のない対応を行う旨、答弁がありました。

■ふるさと納税の充実について

今、地方創生の総合戦略が策定されている最中です。国が地方を応援し、元気になってもらう手段として、今年度から、市町村や県へのふるさと納税は、税金から控除される限度額を2倍にする制度改正が行われました。岡山市もこの機を逃さず、それを上手く生かしていく必要があります。

質問と答弁の要旨

山陽新聞(9月12日付け)にあるように、ふるさと納税は、件数・金額とも大幅に増加しており、岡山市民が他の自治体へ寄附することで目減りした税収との差し引きでもプラスでした。本市に対する寄付の件数は、今後更に、ふるさと・岡山により多くの寄附をいただけるよう、寄附をどんな事業に充てるのかを提示するとともに、岡山らしい独自の事業として、例えば植樹や保存事業などを検討するよう求めたところ、財政局長から、「充実させていくようにしたい」との答弁がありました。

9月11日(金) 磯野昌郎

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9月11日(金) 本会議 個人質問 福吉智徳

■1.中心市街地の活性化(市役所周辺エリア)について

私たち公明党岡山市議団は、「岡山市民未来創生プラン」の中で、市内中心部を5つのゾーンにわけ、特色のある賑わいの出るまちづくりができないか提言しています。今回、市役所周辺の活性化策について伺いました。

質問

市役所周辺をどのように位置づけ、どのような魅力あるエリアにしていこうとしているのか。

回答

官公庁、マスコミ、大学病院等があり、人が集うエリアとの認識がある。その機能を充実させ魅力を高めたい。

質問

市役所等のホール使用をグレードアップさせ、市外や海外からの来訪者にも岡山の魅力を分かってもらうことは考えられないか。

回答

一歩進んだ活用で工夫したい。

質問

マスコミとの連携は?

回答

総合戦略素案を策定する中、幅広い意見を聞いている。イベントを通して岡山の魅力を発信したい。

質問

エリアの引き合う魅力で回遊性は生まれる。千日前周辺と市役所周辺、また、西川緑道公園も含め、どのように「通り」をイメージしているのか。

回答

エリアの新たな魅力を創出する取り組みは必要と考えている。歩行者や自転車の安全で快適な通行を確保し、良好な景観を図りたい。

質問

市内の地理を知らない人を意識した案内看板の設置は必要と考えるが今後の対策は。

回答

必要に応じて改善していく。

■2.医療先進都市岡山として

近隣市町で、市民病院等の医師・看護師不足問題で医療に対する不安の声があります。連携中枢都市圏で中心的な役割を果たす岡山市としての姿勢を聞きました。

質問

近隣市町で、市民病院等の医師・看護師不足問題で医療に対する不安の声があります。連携中枢都市圏で中心的な役割を果たす岡山市としての姿勢を聞きました。

回答

人口が減少し、小さな都市になると商業機能、医療機能が問題となってくる。現に、岡山市民病院として近隣の4病院へ医師を派遣している。今後、広域連携の議論の中で焦点になると思っている。議員からの重要な指摘と感じている。真摯に議論していきたい。

質問

岡山大学病院の前は、車で大変混雑している。何か対策は。

回答

大学病院では来年度新たに74台分の駐車場を増設する。岡山市としても大学病院前の道路の幅員等を検討していく。

■3.騒音対策について

7~8年前からバイクの暴走行為が目立ち、爆音に市民が迷惑をしています。対策について聞きました。

質問

暴走行為について、状況をどのように把握しているのか。

回答

議員指摘の通り、数名のバイクが爆音・暴走行為があると認識している。

質問

警察との連携と対策は?

回答

警察をはじめとする関係機関との情報の共有化を図り、暴走行為の多発している地域へのパトロールの強化等を図る。

9月11日(金) 福吉智徳

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9月10日(木) 本会議 個人質問 則武宣弘

■空家対策条例制定について

質問

空家対策の管理条例を11月議会の上程をすべきである。空家対応の統括部署の新設と倒壊等のおそれのある「特定空家」の認定はどうするのか?

都市整備局長

空家の適正管理を目的とした条例を11月定例議会に上程し、新しい部署についても必要性を今後検討していきたい。「特定空家」への助言・指導等は「空家対策推進会議」を設ける方針である。

質問

「空家対策等計画」の策定ができる規定になっているが策定すべきである。倒壊等のおそれがある「特定空家」が台風・地震等で急激に状態が悪化した場合、緊急対応をする規定を条例に盛り込むべきだ。

都市整備局長

「空家等対策計画」は協議会を設置して検討する。危険が切迫している場合は、市自らが措置を行い、早急な対応が可能になるよう応急措置の規定を盛り込む予定です。

■新たな総合計画と公共交通の整備について

質問

地域公共交通網形成計画の策定を総合計画の中でも検討していくべきである。

市長

新たな総合計画検討の中でも、日常生活の移動、地域発展を支える産業・観光振興等において道路整備とともに公共交通が重要な交通インフラと位置付け、議論を進めている。

質問

路面電車のJR岡山駅東口広場への乗りれは、二次選定で3つの類型に絞りました。「平面乗り入れ」と「デッキ設置」の2方式であります。乗り入れの概算事業費は9.8億円から33.1億円である。市の実質負担はどのくらいか

都市整備局長

国の補助メニューによって、補助率が3分の1から2分の1程度。事業費から国費を差し引いた残りの9割程度を起債、1割を一般財源で賄う。

■おかやまマラソンについて

質問

おかやまマラソンを通じて、シティプロモーションに繋げていくのか。

市長

ランナーの皆さんには岡山城・後楽園周辺の観光地など、岡山の良さを最大限に体感していただき、ご当地グルメ特産品の販売、うらじゃのステージで岡山の情報発信を行い、シティプロモーションにも繋げていきたい。


9月10日(木) 則武宣弘

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9月8日(火)  本会議 個人質問 竹之内則夫

■鳥獣被害対策

増えすぎた野生鳥獣による食害が全国で深刻化しています。日本は、戦時中に野生鳥獣を乱獲した反省等を踏まえ、最近までずっと保護政策を続けてきました。しかし、どこまで保護すべきかというゴールを決めていなかったのが失敗でした。昨年5月、改正鳥獣保護法が成立し、やっとオールジャパンで取り組む体制ができました。国は平成35年までに有害鳥獣の数を半減させる目標を掲げています。

先日、視察した美作市では、「農家が困っているので何とか助けたい」と腹を決め、森林政策課を新設し、「攻めの捕獲」を行う「鳥獣被害対策実施隊」を設置する一方で、従来の農業振興課は「守り」に力点を置いて、防護柵の推進や処理加工施設を立ち上げています。

一方、本市は、これまで対策が効果を上げるに至っていません。中核的な対策である実施隊と処理加工場、それに有害鳥獣対策室の設置を検討するよう求めました。

実施隊は、岡山・広島・兵庫では7割以上の市町村がすでに設置しています。猟友会・駆除班に協力をお願いするのと、岡山市が指揮命令系統をもって対応するのでは大きな違いがあります。また、処理加工場は単に解体処理だけでなく、地域資源の創出や、食肉のトレーサビリティの確保などにも効果を発揮します。

➡(答弁)実施隊については「必要性を検討する」と、従来より前向きな答弁がありましたが、利活用の中核を担う処理加工場については民設民営を期待しているようで、残念ながら公設には後ろ向きです。


■農業振興

岡山市は、全国の市町村のうち、北海道・東北・新潟を除くと、最も耕地面積が広い農業都市です。 しかし、農業振興のための農業振興地域整備計画をこの20年間策定してきませんでした。

一方、岡山市と似通った、耕地面積が広い県庁所在都市を調査したところ、岡山市は農業振興の推進体制(組織と要員)が弱いことが判りました。

また、このたび示されたまち・ひと・しごと創生総合戦略や今後10年間の総合計画にどれだけ事業を織り込んでも、実施に当たって、人と組織を充実していかなければ実が上がらないことが懸念されます。

➡(答弁)岡山市は他の政令市に比べて、農業に限らず産業振興に携わる人の体制が不足していると、市長も認識を披歴されました。全体のバランスを見ながら対応していきたいとのこと。


■岡山市サウスヴィレッジ

これからのまちづくりは「ストック効果(=新しくつくるのではなく、今ある施設を活用し効率や生産性を上げること)」を発揮することが大事になります。

農林水産業の振興等を図るために岡山県から引き継いだ岡山市サウスヴィレッジは、県が98億円をかけた施設です。しかし、未利用のままの施設、稼働率の低い貸会場、目的の見えない場所貸し等、ストックのパフォーマンスが低いままです。

私は、今年4月に農業公園をリニューアルオープンした西日本最大級の道の駅「丹後王国、食のみやこ」をモデルに、総合計画の中で民間力を活用するよう検討を求めました。

➡(答弁)施設が十分に活用されていない、今後どのような取り組みが必要なのか検討していく。また、他都市の道の駅の視察や研究をしていきたい。


■子育て支援の職員確保

この春から市立幼保連携型認定こども園が開園しましたが、保育の受け皿増が本格化するのは2年目からになりそうです。今後5年間で30園体制を組み、2年目以降の受け皿増を果たすには、職員確保という難題を越えなければなりません。

今でさえ市立保育園は正規・臨時・パートとも職員が足りませんが、こども園で待機児童を解消するには、民営化する市立園の職員の異動で対応することになります。しかし、民営化が成り立つには、市立よりも厳しい私立園の職員不足を解消しなければなりません。つまり、私立園の職員確保は、市立こども園を軌道に乗せる前提なのです。

働く女性への最大の支援は保育です。地方創生の必要経費として処遇改善補助を求めました。

➡(答弁)私立園の保育士確保について、今回初めて「処遇改善に前向きにつとめる」との答弁を引き出しました。今後、私立園の保育士さんの実態を調査したうえでスピーディに具体的な対応をするよう要望しました。


■肢体不自由の特別支援学級

障害者差別解消法が成立し、いよいよ来年4月からは、教育場面での合理的配慮が義務化されます。しかし、全国で小中学校合わせて2796学級ある肢体不自由児の特別支援学級が本市にはひとつもありません。

まずは、設置可能なところから取り組むべきだと訴えました。

➡(答弁)要望があれば対応を検討すると教育長は答弁されましたが、今現在、市内に一つもないというのは、「設置しません」というメッセージと同じです。まずここを変えましょうと申し上げました。

 

9月8日 竹之内則夫

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8月6日、奥三河高原ジビエの森(安心な獣肉を提供する処理施設)視察

○目的

有害獣駆除による獣肉の活用について、現在はその多くが廃棄されており、資源としてはもったいない限りである。そこに安全性を担保した取組をスタートさせ、流通のハードルを低くして注目されている「奥三河高原ジビエの森」の現地の取り組みを調査しようとするもの。

○概要

◆日時

 2015/08/06 10:00~11:30

◆視察先

 愛知県北設楽郡設楽町 奥三河高原ジビエの森

◆要旨

 4月スタートしたばかり。津具商工会(旧津具村エリア)が事務局。農水省の都市農村共生対流総合対策事業を活用したもの。1500万円の資金を準備した。内訳は農水省650万円、設楽町400万円、町民寄付450万円(住民200人の寄付)。建物はJAの支店跡を活用。現在70頭の処理実績。鹿とイノシシが半分ずつ程度。処理する資格のようなものはない。野生鳥獣肉ガイドラインに準拠しながら、県の講習に参加したりしているが、食品衛生責任者の資格を取っている。捕獲に対する行政の補助金は尻尾で1万円。販路拡大に努力しているが難しい。専業でやるのではなく、だいたいが兼業。今、さばいている彼は本業は水道屋です。安心を担保するために個体処理番号を付けています。この処理場に運び込んで内臓を摘出しますが、ガイドラインでは、山中の現場のシート上で出して良いことになっている。70頭のほとんどは、この処理場で出しています。買取価格は脂肪の厚さで決まっている。厚さが1センチあるかないかの別と脂肪がない場合。部位別に買取価格、販売価格も違う。事業体制について、建物はJAから賃借、処理体制3人プラス本職1人、事務管理として4人、監事2人。今泉さんも津具商工会職員。現在、まだ、赤字だが寄付金を運転資金として対応できている。間もなく黒字にはなるだろう。ポイントは販路である。道の駅(もっくる新城)に毎月1回納品しているが、これが大きい。獣肉処理の目標は年間300頭。対象エリアは北設楽郡(東栄町、設楽町、豊根村)。捕獲頭数全体は年間1200頭。

○所感

「安全性を担保」「外食業界が注目」という日本農業新聞の見出しに、視察を思い立った。識別番号を付け、素性をはっきりとさせているわけだ。この点は、岡山へ帰ってからも、吉備中央町2か所、美作市を視察させていただいたが、いずれも番号を振っており、足跡をたどれるようにしてあった。識別番号自体は決して珍しいものではなったようだ。ただ、「奥三河高原ジビエの森」は4月にスタートしたばかりであり、言い出しっぺの方々を中心にスタートさせて、補助金を確保し、寄付金を募り、JA支所後を活用しといった地域住民による手作りの組織作りがよく分かった。「安全性を担保」することが、流通させるうえでの最低限必要であることは消費者から見る時当たり前すぎる話であるが、国が2014年秋、ガイドラインを作り、これを受けて、ジビエ振興協議会の①肉に異常がないか、目視を徹底する②捕獲記録を作・保管する③83度以上の高温が出る給湯器を食肉処理施設に設置するなどを柱とする統一規格を設定するなど、さらに細かく、明確に示しているわけだが、ジビエの森はその基準に沿って施設を建設している。これは、やっぱり大きな安全性の担保がなされたと言える。個体ごとの履歴帳票も拝見した。ちょうどお邪魔した時に、朝、搬入したばかりの鹿を処理されていたので、作業の一部も拝見したが、マニュアル通りに進めている現場がよく理解できた。帰りには、イノシシラーメンが好評という「道の駅もっくる新城」にも立ち寄り、話題のラーメンをいただいた。やはり、人気で早い時間に品切れになることも多いとのこと。ちなみに、皮については、全く情報をお持ちでなかったので、逆に墨田区の山口産業さんの情報を教えて差し上げた。獣被害防止からの駆除であるが、自然からの恵み、資源ととらえて、いただいた命は、無駄の無いように活用すべきである。そのことは既に一部に形ができており、後はそれらをどう繋いでいくかであろう。その実現に向けて、尽力してみたい。さらに、岡山市の規模であれば、逆に広域すぎて、産地が分散しており、民間発の取り組みが難しいようにも見える。であるならば、岡山市がさらに広域の自治体と連携する形で、獣肉処理施設を公設で準備すべきではないだろうか。運営は民間に任せればよいと思うのだが、中々出口が不透明であることから、市当局からは、全く見向きもされない段階であろうが、私も強く提案もしていきたい。


8月5日

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8月5日、山口産業株式会社(MATAGI PROJECTを展開する中心者)視察

○目的

 岡山市ではイノシシが年間2700頭。備前市でも鹿が2200頭、イノシシが800頭。大半が埋めたり、焼却している現状がある。これら厄介者は、見方を変えれば自然の恵みであり、大切な資源として活用できる。現に、全国ではジビエ料理、皮革製品など様々な取り組みが実施されている。県内でも岡山県が中心となって、ジビエスタンプラリーなど実施されているが、全体捕獲数から見ればほんの一部である。特に岡山市においては、捕獲から出口まで、すべてが猟友会や民間任せであり、行政が関わろうとしていない。環境省が改正鳥獣保護法を施行(本年5月)し、個体数の「管理」を新たに加えた背景がある中で、駆除にかなりの力を入れる必要があるにもかかわらず、市当局はほとんど関心を持っていないようにも映る。まずは、獣害対策の入り口から出口までの全体像を示すところから、民間と連携した行政の動きを後押ししたい。

○概要

◆日時

 2015/08/05 13:30~14:40

◆視察先

 東京都墨田区山口産業株式会社

◆要旨

 代表取締役 山口明宏氏から、約1時間ご説明いただいた。
 以下その概要を記す。

 MATAGI PROJECTは、2009年からスタートして6年になります。
現在106の産地とつながっています。全部口コミで広がりました。NPO法人日本エコツーリズムセンターの協力でカワハギ講習会を開催。当社は鞣し、加工し産地へ返すのみです。跡見学園女子大学マネジメント学部は、取組に賛同していただいて、毎年、手弁当でマタギニュースを発行していただいています。
MATAGI PROJECTは、環境省の事務次官だった炭谷さんに委員長になっていただいてます。炭谷さんは、財団法人地球・人間環境フォーラムの理事長でそこにも参画いただいています。NPO法人革のまちすみだにも。剥ぎ方を教え、うちがなめして返す。使い方は墨田区も協力していただいています。先日も吉備中央町へ行きました。町長にお会いしました。島根の美郷町にも行って来ました。

  時に聞こえてくるのは、鞣しの設備が大きいと、サイズが小さくなるイノシシなどは迷子になってしまうので難しさがあるとのこと。当社は豚が中心で、牛も。豚の中に混ぜてやればなんの問題もありません。
「クロムなめし製法」という重金属でなめすのが世界中どこでもやっている方法ですが、やっぱり人体や環境に負担をかけてしまう。当社は、昔ながらの方法でなめす。重金属は一切含みません。

  実は、フランスの有名ブランドと、25年かかって、やっと契約をすることができました。人と環境に優しいものでないとダメです。植物タンニン(ポリフェノール)で皮膚タンパクをなめす方法です。

 どこから出された皮か、鞣した製品からわかります。毛のついたまま預かって、豚と一緒になめす。その時、産地ごとに違った穴を開ける。2~3週間かかりますが、必ず預かった皮そのものを返します。皮剥講習会で猟師さんに集まってもらいますが、猟師個人名でもオッケーです。高知県のおばあさんから連絡がありました。「うちのおじいさんがイノシシを捕ってきて、皮を捨てている。もったいない」からとなんとかならないかとの問い合わせでした。大丈夫ですと申し上げたが、おばあさんはFAXの送り方もわからないのですが、そのような方とも、お手伝いさせていただいています。加工賃のみいただきます。

 試作なめし加工が一枚一万円、本支援後は一枚5千円。しかし、外注に出す時は、3~5倍支払っています。革と言えば、靴やバックですが、扱うお店は海外が安いから、国内はどんどん減っています。浅草でも10年前に10分の一になったと言っていましたが、さらに減少しているわけです。

 墨田区長とも話をしましたが、野生獣の革は新たな産業として確立できると、喜んでおられる。すでに2回、レザーフェアーに出しました。プロの欲しがる人がいる。東京ファッションデザイナーさんも欲しがる。猟師は、革を山口さんに売ってくれという。でもうちは売らない。ブランドの会社、時計のメーカーなどへも納めていますが。通常の流通業者が入れば、間に中間業者が入ると、マージンを取ることになる。高くなってしまう。産地が直にブランド等に売ることを考えようと。でも、いつ獲れるかわからない。それなら、そういった提供したい、買いたい、欲しいという全ての関係者が集まってグループを作りましょう。経産省が三分の一補助しましょうと言ってくれました。グループの名称をレザー・サーカスとつけました。うちは、タンナー(なめし屋)です。加工され形となった商品を売りたい人たちもいる。でも、商品がないから売れない。レザー・サーカスの中で、その形を作るから待ってほしいと言ってあります。2月5日から東京ソラマチへ墨田区のブースを出した。マタギ展を開催しました。レザー・サーカスのロゴも変更します。(ちょうど、その新しいデザインを見せていただいた。)ある百貨店も売りたいと、野鳥関係団体もウェブショップで売らせてくれと言ってきました。しかし、製品がまだ無いのです。レザー・サーカスでは、新しい人にも情報があります。会員制で月が3000円。猟師にも伝えたいのです。

 九州各地でもセミナーを開催するから来てほしいと。猟友会を集めるからと声がかかっています。岩手県にも行きます。熊10頭、シカ50頭とのこと。106の産地の30%が稼働している。まだまだ増える。エゾシカ土をに埋めても、そんなに深くないので土が剥がれて毛が舞うので困っていると聞きます。

 なめし工場の設置について、排水施設、周りの原料が集まるのか、コンパクトなものを、地方でも採算が合うのかどうか。マーケット、予算、検証してみたいと思います。山口産業は別に利益を求めません。あくまで技術協力をします。出口がないと動けませんから。

○所感

 現場を見ると言うことが、これほど得るものが大きいのかと感じている。行かせていただいて本当によかった。山口さんのような、MATAGI PROJECTで資源の有効活用を進めているところにとどまらず、利益追求のレベルではなく、さらに大きく関係者をつないでいこうとするレザー・サーカスの視点に感銘を受けた次第である。現に翌日、奥三河高原ジビエの森でも、皮の有効利用に関する情報は全く持ち合わせておられなかった。私が、前日に入手したばかりの情報を熱く語ってしまい、大きな関心を持っていただいた。さらに、後日、県内の美作市の獣肉処理場を視察したが、年間5000頭という桁違いの処理であるが、皮革としての活用は全くなされておらず、ここでも紹介させていただいた。同様に関心を持っていただいた。

  岡山でも、このような関係者をつなぐ取り組みができないものかと思案している。ぜひ挑戦してみたい。


8月5日

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7月15日、子育て支援の市内視察

◆岡山白ゆり発達支援センター

 市議団8人で、障害者福祉施設整備費補助事業により新設された岡山白ゆり発達支援センター(児童発達支援・・・就学前の障がい児、放課後等デイサービス・・・就学している障がい児、この2つのサービス体系の障害児通所支援事業所です)へ。2年前に旧施設で視察させていただいたときより保育・療育環境は格段に良くなっており、利用者も増え、特にダウン症のお子さんは、評判を聞き中四国の広範囲からも利用があるとのことでした。しかし、先例的な取り組みのため、制度が十分に追い付いておらず、国、市町村ともに改善すべき課題があります。

  ひとつは、職員配置。岡山市では通常の保育は0歳児3人、1歳・2歳児6人、3歳児20人、4歳・5歳児30人に対してそれぞれ1人の保育士を配置する基準がありますが、障がい児保育は2人に1人です。しかし発達支援センターには、利用者の年齢別の配置基準はありません。配置は5人に1人です。これでは特に三歳未満児の支援は広がりにくくなってしまいます。(利用者定数と報酬単価のあり方についてもご指摘いただきましたが、これは勉強します)

 もうひとつは、相談支援事業所を通じた認定調査をもとに福祉事務所が決めるサービス支給量。親の就労状況や、障害の程度によって障がい児保育を利用できない子どもたちの利用日数の多くは月に9~13日。とても十分とはいえません。 医療的療育が不足していることはこれまでも取り上げてきました(児童発達支援センター等の整備)が、ここでは、保育・教育的療育の重要性をお聞きしました。

前回、「ダウン症のお子さんは歩行もしゃべりも一般的な平均よりも遅れがち。それは体と脳の関係において、ひとり歩きできることとしゃべることがつながっているから。ダウン症に限らず歩けるようになったらしゃべれる(歩けるようにならないとしゃべれない)」とうかがいましたが、その先の学びも彼らはゆっくりです。「学ぶことが自尊心・自己肯定につながる」そうです。 そして、ダウン症とアスペルガーの子が一緒にいると混乱することはないのかとの心配に、「一緒にいるとかえって落ち着く」「多様な子を受け入れる体験を通じて、自分も受け入れられていく」「幼少期に障害のある子と一緒に過ごした子は、成人してからも障がい者や高齢者、ひいては社会に対するやさしさがある」とうかがいました。

一方、ここ、白ゆり保育園は放課後児童クラブも開設していらっしゃいます。学習など放課後の過ごし方の中身、あるいは時間延長や土曜日開設、給食などの運営について、保護者の声を反映した取り組みが評価されている反面、4つの学区をカバーする上で、各運営委員会の声や評価は必ずしも保護者のそれとは違う点もあるようです。「子どもは親がみれば良い」という認識では、放課後支援はなかなか進まないでしょう。児童クラブの評価のあり方(仕組み)を再考する必要があります。運営費についてのご意見や、面積要件(最低基準)が各所で有名無実化しているとのご指摘もいただきました。これも精査していく必要があります。たくさんの宿題をいただきました。ひとつひとつ手を入れていきます。

◆岡山市適応指導教室トラングル一宮

 不登校の児童生徒の適応指導教室「トラングル一宮」にもうかがいました。 まずは、家から外に出て他の人と話をして帰るのが目的の個別支援や小集団活動から、10人程度の集団活動を行う適応指導まで、学校復帰のためのプログラムがあります。市内4つの適応指導教室をあわせると約100人が利用していますが、不登校は約650人に及びますので、ここに通えない子たちの支援も重要です。

 不登校の原因は、貧困、虐待、ネグレクトといった家庭環境や、発達障がいをはじめとする本人の個性や発達に関すること、また勉強、部活、友人関係と学校生活など様々で、また複雑化しています。さまざまな体験活動や学習支援等の自立に向けた適応指導を通して学校復帰できるよう環境改善や支援の充実に取り組んでいかなければなりません。まずは、通いやすいように、教室のない南区への開設を目指します。


7月15日

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7月13日、豊島区議会から行政視察にお越しいただきました。

当日は、AAAシティ岡山(在宅介護総合特区)と併せ、ありがたいことに、私たち市議団が策定した「岡山市民未来創生プラン」の視察をしていただきました。
取り組みの経緯やプランの概要を説明後、活発な質疑であっという間の2時間でした。
以下は、「議会(議員)活動と、岡山市民未来創生プラン」に関する項目です。

◆創生プランと議会改革

岡山市議会は則武議長を中心に、平成24年度に議会改革の一環として岡山市議会基本条例を制定しました。
その前文には「政令指定都市の議会として、広範な市民の意見を市政に反映させていく使命を担っている」また、条文には「市民の多様な意見を的確に把握するとともに、市政の課題に関する調査研究を通じて、政策立案及び政策提言等を行うこと」と明記しています。
岡山市民未来創生プランはこの趣旨にのっとり、いち早くそれを形にする取り組みでした。

◆創生プランとマニフェスト大賞受賞

昨年、マニフェスト大賞に応募した目的は、外部識者の公正な審査を経ることにより、私たち地方議員が政策提言した内容と意義を明確にすることでした。
その結果、昨年10月、過去最高の応募数2,223件の中から第9回マニフェスト大賞優秀成果賞を受賞いたしました。
北川正恭審査委員長から市議団で取り組んだことを評価していただき、今後のプラン実現に期待を寄せていただきました。 市民調査に基づくビジョンであること、多様な市民像を念頭に置きわかりやすい3つの重点プランの提示、議会基本条例に明記された議員の責務、政務活動費の趣旨に即した使徒であることなどが受賞理由として評価されました。

◆創生プランと選挙戦

私たち公明党岡山市議団8人は、この創生プランを「公明党岡山市議団ローカルマニフェスト」と位置づけました。
4月の統一選で私たちは候補者として、創生プランの実現を掲げて戦いました。人口減少時代に備えての地方創生が、この統一選の大きなテーマでした。公明党は「人が生きる、地方創生」を掲げ、人が幸せになることを中心に据え、8人が実績と地域の発展を図る施策の実現を訴えてまいりました。
まちの活性化、雇用の創出、公共交通の充実、女性が働きやすい環境、保育園や認定こども園、放課後児童クラブの整備、市民協働によるまちづくりなど、具体的な施策と、その実現には公明党のネットワークの力が必要だと力強く訴え、市民の皆様から支持を得ることができました。

◆創生プランとともに

私たちが目指す市民が主役のまちづくりは、今始まったところです。合意形成能力を発揮し、議員の使命を市民のための政策実現という形で果たしてまいりたいと決意しております。


7月13日

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7月7日、市長・副市長と懇談会

議会閉会の翌日、今議会での論点を踏まえ、公明党岡山市議団8名で市長室へうかがい、ランチミーティングを行いました。市民会館等の建て替え、JR岡山駅への路面電車乗り入れをはじめとした公共交通政策など、これからの岡山のまちづくりについて意見交換をさせていただきました。

市長が納得する、もっと実際的で濃い議論をするために、8人の課題共有、調査や検討など、取り組みを深化していきます。


7月7日

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6月30日、岡山市発達障害者支援センター(ひかりんく)へ

昨日で6月議会の質問戦が終了しました。早速、議論の一つとなった岡山市発達障害者支援センターへ。市議団の議員3人(則武、中原、竹之内)で、支援の現場で奮闘されている方々の率直なご意見を聞きにうかがいました。 議会での「発達障がいのある方への支援は、その中心機関がライフステージによって変わるため、支援体制の充実に取り組む」という答弁は、発達障がい児・者へのトータルサポートがいまだ不十分との認識の裏返しです。現場での共通の課題形成から、次の一手に取り組みます。


担当: 則武、中原、竹之内 6月30日

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